2022年のジャパンカップを制したヴェラアズールは、ダートを走っていた馬が5歳時に芝へ転向し、京都大賞典を制した後、ジャパンカップでGⅠ初制覇を果たした印象的な競走馬です。
現役引退後は北海道新冠町の優駿スタリオンステーションで種牡馬入りしましたが、わずか2シーズンで種牡馬を引退。
2026年1月には、ノーザンホースパークへ移動し、スタッフ騎乗馬として新しい生活を始めたことが発表されました。
では、なぜヴェラアズールは短期間で種牡馬を引退することになったのでしょうか。
この記事では、
- ヴェラアズールが用途変更になった経緯
- 種牡馬引退の理由として確認できること・確認できないこと
- 現在の繋養先と用途
- ノーザンホースパークで見学できるのか
- 筆者が実際に訪問したときの様子
- ヴェラアズールが競走馬時代に残した実績
を順番に整理します。
ヴェラアズールの用途変更の理由は?種牡馬引退の背景と現在の繋養先

まずは、ヴェラアズールの引退後の流れを確認しておきましょう。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2022年11月 | ジャパンカップを優勝 |
| 2023年11月 | ジャパンカップ7着後に屈腱炎が判明 |
| 2023年12月 | 現役引退、優駿スタリオンステーションで種牡馬入りへ |
| 2024年 | 種牡馬として初年度の供用開始 |
| 2024年 | 種付け頭数20頭 |
| 2025年 | 種付け頭数9頭 |
| 2026年1月 | 種牡馬を引退し、ノーザンホースパークへ移動 |
現役引退の直接のきっかけについては、2023年11月のジャパンカップ後に左前脚のつなぎ部分の屈腱炎が判明し、復帰には長期間を要することから引退が決まりました。
その後、2024年から優駿スタリオンステーションで種牡馬生活をスタートしています。
種牡馬としての種付け頭数は20頭から9頭へ
ヴェラアズールの種付け料と種付け頭数は、次のようになっています。
| 年 | 種付け料 | 種付け頭数 |
|---|---|---|
| 2024年 | 50万円 | 20頭 |
| 2025年 | 50万円 | 9頭 |
「種牡馬として需要がなかった」と断定するのは避けたい
競馬では、GⅠを勝った馬なら必ず多くの繁殖牝馬を集められるとは限りません。
種牡馬として評価される際には、競走成績だけでなく、
- 父系・母系を含めた血統構成
- 繁殖牝馬との配合相性
- 産駒への期待
- 種付け料
- 同時期に供用される種牡馬との競争
など、さまざまな要素が関係します。
そのため、
「ジャパンカップを勝ったのに、なぜ種牡馬を辞めたの?」
という疑問に対しては、「種付け頭数が少なかったから、それが唯一の理由」と決めつけないことが大切です。
現時点で確認できる情報から言えるのは、2024年20頭、2025年9頭という種付け頭数だったこと、そして2026年1月に種牡馬を引退したことまでです。
具体的な引退理由については、公開情報だけでは確認できません。
スタッフ騎乗馬という新しい役割に移った
種牡馬を引退したヴェラアズールは、その後ノーザンホースパークへ移動しました。
2026年1月の発表では、今後はノーザンファームのスタッフ騎乗馬として過ごすことが案内されています。
つまり、ヴェラアズールの「用途変更」は、競走馬としての引退だけでなく、種牡馬としての役目も終えたうえで、別の役割へ移ったということです。
ヴェラアズールの現在は?ノーザンホースパークでの用途と繋養先

現在のヴェラアズールは、北海道苫小牧市にあるノーザンホースパークで過ごしています。
2026年1月の移動時には「スタッフ騎乗馬」として紹介され、その後、2026年4月には「見学きゅう舎へ移動」したことが案内されています。
現在の情報を簡単にまとめると、次のようになります。
| チェック項目 | 現在の状況 |
|---|---|
| 現在の繋養先 | ノーザンホースパーク |
| 2026年1月時点の用途 | ノーザンファームのスタッフ騎乗馬 |
| 通常時の見学 | 不可 |
| 期間限定の見学 | 過去に実施例あり(2026年4月15日~5月10日、2026年10月7日~10月12日) |
| 見学情報 | 訪問前に公式情報を確認 |
2026年4月は会えたが、8月は会えなかった

ここからは、一般的な情報と筆者自身の体験を分けて紹介します。
筆者は2026年4月にノーザンホースパークを訪問した際、ヴェラアズールに実際に会うことができました(上の写真はその時に撮影したものです)。
一方、2026年8月にも同じくノーザンホースパークを訪れましたが、そのときは会うことができませんでした。
同じノーザンホースパークでも、訪問時期によって会えるかどうかが変わることを実際に体験しました。
| 訪問時期 | ヴェラアズールとの遭遇 |
|---|---|
| 2026年4月 | 会うことができた |
| 2026年8月 | 会うことができなかった |
ヴェラアズールに会うには?訪問前に確認したいこと
ただ先に紹介していますように期間限定で見学きゅう舎に移動することがあります。
2026年10月7日~10月12日には、ミックスセール2026に合わせて見学可能なきゅう舎に移動していました(→ 裏付け資料)。
そのため、訪問を考えている方は、ノーザンホースパークの公式サイトや公式X、競走馬のふるさと案内所のサイトでヴェラアズールの情報を検索して見学可否情報をチェックしてみると良いでしょう。
ヴェラアズールの競走馬時代|ダートから芝へ転向してジャパンカップ制覇

ヴェラアズールの現在を知るうえで、競走馬時代の歩みも欠かせません。
最大の特徴は、ダートを中心に走っていた馬が芝へ転向し、その後にGⅠまで制したことです。
芝転向後に一気に成績が上向いた
ヴェラアズールは2022年3月の淡路特別で芝2600mを勝利すると、続くジューンステークスでも芝2400mを勝利しました。
さらに同年の京都大賞典を制して重賞初勝利。
そして11月27日のジャパンカップでは、R.ムーア騎手とのコンビで見事に優勝しました。
競走馬としての主な流れを整理すると、次のようになります。
| 時期 | 出来事 | ポイント |
|---|---|---|
| 2022年3月まで | ダートを中心に出走 | ダートで3勝 |
| 2022年3月 | 淡路特別を勝利 | 芝2600mで勝利 |
| 2022年6月 | ジューンSを勝利 | 芝2400mで連勝 |
| 2022年10月 | 京都大賞典を勝利 | 重賞初制覇 |
| 2022年11月 | ジャパンカップを勝利 | GⅠ初制覇 |
JRAのジャパンカップ結果によると、ヴェラアズールは2着シャフリヤールに4分の3馬身差をつけ、2分23秒7で優勝しています。
父は2010年の日本ダービー馬エイシンフラッシュ
ヴェラアズールの父はエイシンフラッシュです。
エイシンフラッシュ自身も2010年の日本ダービー、2012年の天皇賞(秋)を制したGⅠ馬でした。
一方、母はヴェラブランカで、母父はクロフネです。
つまり、ヴェラアズールは、
父エイシンフラッシュ × 母ヴェラブランカ × 母父クロフネ
という血統構成です。
種牡馬としての供用期間は短く終わりましたが、こうした血統を持つジャパンカップ優勝馬だったことを考えると、競走馬として残したインパクトは決して小さくありません。
ヴェラアズールの用途変更についてよくある質問
Q1.ヴェラアズールが種牡馬を引退した理由は何ですか?
公式に具体的な理由は発表されていません。
確認できる数字では、2024年は新種牡馬として20頭、2025年は9頭でした。
この数字から、種牡馬としての供用実績が伸びなかったことは確認できます。
ただし、種付け頭数が減少したことと種牡馬引退との直接的な因果関係は、公開情報からは確認できません。
そのため、「種付け頭数が少なかったことが引退の理由だった」と断定することはできません。
Q2.ヴェラアズールは現在どこにいますか?
現在は北海道苫小牧市のノーザンホースパークで過ごしています。
2026年1月にノーザンファームのスタッフ騎乗馬として北海道新冠町の優駿スタリオンステーションから移動してきました。
Q3.ヴェラアズールには会えますか?
ヴェラアズールは通常は見学不可のきゅう舎にいますので、基本的には会うことはできません。
ただし期間限定で見学きゅう舎に移動することがあり、その期間中であれば見学できる可能性があります。
詳しくは本記事の「ヴェラアズールに会うには?訪問前に確認したいこと」のセクションをお読み下さい。
筆者自身も、見学可能な時期と通常時で実際に会えた・会えなかったという違いを経験しています。
まとめ:ヴェラアズールは種牡馬から新しい馬生へ
ヴェラアズールは、2022年のジャパンカップを制した後、2024年から優駿スタリオンステーションで種牡馬として供用されました。
しかし、2024年は20頭、2025年は9頭に種付けを行った後、2026年1月に種牡馬を引退しています。
種牡馬を引退した具体的な理由については、公式には明らかにされていません。
そのため、
「種付け頭数が少なかったから引退した」
と断定するのではなく、
「種付け頭数の推移から需要面の厳しさはうかがえるものの、具体的な理由は公表されていないので分からない」
と理解しておくのが適切でしょう。
現在はノーザンホースパークへ移動し、スタッフ騎乗馬として新しい役割を担っています。
ダートから芝へ転向し、最後にはジャパンカップを制したヴェラアズール。
種牡馬としての期間は短いものでしたが、競走馬として残したドラマは今も色あせません。
これからは、スタッフ騎乗馬として過ごす新しい馬生にも注目していきたいところです。
参考情報・出典
- JRA「2022年ジャパンカップ」
→ ジャパンカップのレース結果、着順、タイムなどを参考。 - JBISサーチ「ヴェラアズール 全競走成績」
→ ヴェラアズールの戦績の情報源。 - 競走馬のふるさと案内所「ヴェラアズール」
→ 現在の繋養先・見学可否・種付け頭数の情報源。 - 22年ジャパンC覇者ヴェラアズールがノーザンホースパークに到着
→ ヴェラアズールがノーザンホースパークに到着し、スタッフ騎乗馬として余生を送る予定となったことの情報源。 - ノーザンホースパーク公式X(期間限定で見学可能)
→ ヴェラアズールは普段、見学できないきゅう舎で繋養されているが、期間限定で見学可能になったことの情報源。



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